温泉について


もともと、小野川温泉にあった源泉は、源泉温度が80℃を超えるため、井戸水で加水して温度調節をしていた宿がほとんどだった。
このことが小野川温泉の源泉が持つ力を、半減させていたとする評論家もいた。
それでも、「良質な温泉」と古くから評価されていた。
実際、2003年(平成15年)3月に放送されたNHK「ためしてガッテン」でも、加水していた時代だったが小野川温泉の美肌効果を取り上げていた。

2007年(平成19年)8月には、待望の新しい源泉(35℃)の掘削に成功する。
これにより、高温と低温の2本の源泉をブレンドすることで、100%かけ流しにすることができるようになったのだ。
水を加えても相当な温泉力があったのだから、それが100%になったわけで、よりいっそう療養効果が期待できる温泉になったのは間違いない。

泉質は、「含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」。
無色透明で一見特徴はないが、微かに硫黄臭がする。空気に触れると湯の花が出て、湯舟に沈殿することもあるという。
pH6.9~7.5の中性なので、刺激は少なく、肌の弱い方でも問題なく湯浴みできる。

温泉1kg中の溶存物質は、5,768mg。
「鉱泉分析法指針」によれば、1,000mgあれば療養泉と認められるところ、その基準値の5倍以上の濃さがあるのだ。
旧泉質名は、「含塩化土類-食塩硫化水素泉」。
塩分が皮膚に付着し、発汗を抑え、それにより保温効果をもたらし、湯冷めしにくいことから「熱の湯」とも称される。
消毒・殺菌作用もあるので、切り傷・やけどや、水虫などの慢性皮膚病にもいい。
また、硫黄を含んだ湯なので、美肌効果、美白効果も非常に高い。
その上、"美肌の湯"の条件に挙げられるナトリウムイオンやカルシウムイオンが豊富に含まれている。
大量に含まれるメタケイ酸(241mg)も、コラーゲンの生成を助け、肌をツルツルにする作用を持つカルシウムイオンとの相乗効果で、肌のセラミド(細胞間脂質)を整えてくれる。
様々なデータからも、小野小町ゆかりの温泉らしい、"美人の湯"ということがお分かりだろう。

このように、温泉分析書を調べると、非常に優秀な温泉だということは充分に分かるが、それ以外にも計り知れない力を持つ湯だということが実証されている。
例えば、生活習慣病や老化の主原因といわれる活性酸素を取り除いてくれる、「マイナスイオン」の量が国内でも屈指だという。
自然界にあって、滝壺周辺が特に「マイナスイオン」が多いと言われているが、そこでの数は2~3万/ccぐらいのもの。
しかし小野川温泉の源泉を計ると、140~160万/cc以上(!)という、とてつもない数字を叩き出したのだ。
現在のところ、このように大量の「マイナスイオン」が含まれている源泉は、国内では、小野川温泉を入れて3ヵ所しかないと言われている。

また、放射線を発するラジウムも含み、微弱な放射線は神経痛に効果を発揮する。
これは「ホルミシス効果」と呼ばれ、「少量の放射能を浴びる、または吸入することは、身体の抵抗力を増してプラス効果をもたらす」というもの。
放射能泉に定期的に浸かっていると、ガンの発生率を低くするというデータもある。

さらにもうひとつ、万病の元ともいわれる「活性酸素」に電子を与え、還元・除去するという効果があるのだという。
例えば、肉や野菜などの食べ物は、「酸化」すると著しくまずくなってしまう。同様に、人間のからだも乳酸が増え「酸化」すると疲れやすく、老い易くなってくる。
小野川温泉の源泉を調べると、この「酸化還元電位(ORP)」の値が、マイナス290ミリボルトとなっており、体の「酸化」をくい止めるのだという。
こういった様々な科学的根拠から、小野川温泉が、「若返りの湯」、「医者もすすめる湯」と評価されていることは、ある意味当然なのだ。

入浴だけでなく、飲泉の効果も期待できる。
胃の粘膜の血液量が増え、糖尿病、痛風、慢性消化器病、便秘、リウマチ性疾患などに効果があるという。
一日にコップ一杯程度を1~2回、空腹時にゆっくりと飲むのをお奨めする。
ただし、強い塩分が含まれているので、小学生未満の子どもは飲用を避けた方がいいとのこと。
環境省による「温泉法」の改定により、浴場湯口での飲泉は一応禁止されているので、温泉街の飲泉所などを利用するといいだろう。
湯浴みして良し、飲んで良しの小野川温泉をじっくりと体感していただきたい。